高齢者や一人暮らし世帯のペットの課題
埼玉県朝霞市で活動しています、動物との共生社会を目指す会 Vest.です。
【9月20~26日は動物愛護週間です】
「動物の愛護及び管理に関する法律」第4条では、広く国民の皆さんに動物の愛護と適正な飼養についての理解と関心を深めていただくため、毎年9月20日から26日を動物愛護週間と定めています。
この期間は、国や地方自治体、関係団体などが協力して、動物の愛護と適正な飼養についての普及啓発をするため各地で行事が開催されます。
朝霞市でも、動物愛護パネル展が9月18日(土)~26日(日)に開催されます。
Vest.も参加しますので、どうぞこの機会に動物愛護に気持ちを傾けていただけたら嬉しいです。
※緊急事態宣言発令中につき、午後8時までとなります。
《高齢者や一人暮らしの方からのご相談》
一昨年あたりから高齢者や一人暮らしの方から、犬や猫の相談が多く寄せられています。
・飼い主の体が不自由になり、犬の世話ができない
・飼い主が入院していて、犬をペットホテルに預けているがホテル代がこれ以上支払えない。この先も入院が決まり犬を手放したいが、犬が高齢で譲渡先が見つからない
・飼い主が施設に入居するので、猫を手放したいが飼い主以外には馴れていなくて譲渡が難しい。
・飼っている保護猫が突然噛んだり、引っかかれたりして困っている
・飼い主に精神疾患があり入院を勧めているが、飼い主が犬を家族に託すことを理解、承諾してくれない
など、飼えなくなったほとんどの理由は飼い主によるもので、飼い主本人や地域包括支援センターなどを介して相談が増えています。
このような事態を防ぐにはどうしたら良いのでしょうか?
《いざという時のために》
高齢者や一人暮らしの場合、緊急時に少しでも早い段階で協力してもらえるように、日頃から近所との交流や地域包括支援センターなどに生活状況を知ってもらうことが大切です。いざという時のために動物の世話や預かりをお願いできる友人や親せきと信頼関係を築いておくと安心です。
そのような時のために、その動物の世話についての注意点、普段食べているフード、薬などを明確に書いておき、緊急時に預け先の人に渡しておくことをお勧めします。
「ペットの健康手帳」や「ペット防災手帳」などを活用するのも良いと思います。
《人間同様に歳をとる》
犬や猫も7歳を迎えると高齢期に入ります。人間同様にさまざまな老化現象が出てきて、体力や免疫力も低下し、病気になると回復も遅くなり医療費もかかりますので普段から少しずつでも、預貯金をしておきましょう。犬や猫が苦しまないためにも、早い段階で親せきや友人などに相談して飼い主自身の精神的な苦痛と体力の負担を軽くしましょう。
《犬を飼いたい、猫を飼いたい・・・ちょっと待って!》
犬や猫の平均寿命は15年前後ですが、18歳、20歳と長生きする例もあります。
動物と暮らしたい、家族に迎え入れたいと思ったとき、ちょっと考えてみてください。
・自分の年齢や健康状態
・経済的なこと
・住まいは動物0K?
・生活スタイル
・もしもの時の預け先はある?
・動物の介護に向き合い最期まで一緒にいられる覚悟はある?
動物との暮らしは、癒されたり、励まされたりと心が和みます。
そんな大切な家族の一員の行き場が失われないように、もし自分が急病や突然の怪我で世話が出来なくなった時、安心して暮らせる環境を準備しておくことが飼い主としての責務です。
これから、動物を飼いたいと考えている高齢者や一人暮らしの方は、ご自身の年齢や健康状態、経済的に余裕があるかなどを考えたうえで決めるようお願いします。
どんな種類の動物でも、費用がかかり、ケアする手間や時間を割かなければなりません。
可愛いから、珍しい動物だから、など、軽い気持ちで命を迎えることはやめてください。
そして今、動物と暮らしている飼い主の皆さん
限りある時間を無駄にせず、お互いに愛し愛されキラキラした思い出に包まれますよう、Vest.メンバー一同願っています。